しぜん

しぜん
I
しぜん【史前】
有史以前。
II
しぜん【四禅】
〔仏〕「四禅天(シゼンテン)」の略。
III
しぜん【自然】
※一※ (名)
(1)おのずから存在してこの世界を秩序立てているもの。 山・川・海やそこに生きる万物。 天地間の森羅万象。 人間をはぐくみ恵みを与える一方, 災害をもたらし, 人間の介入に対して常に立ちはだかるもの。 人為によってその秩序が乱されれば人間と対立する存在となる。

「~を破壊する」「~の猛威」「~を愛する」

(2)人や物に本来的に備わっている性質。 天性。

「楽しい時には笑い, 悲しい時には泣く, それが人間の~だ」

(3)〔哲〕
〔nature〕
古代ギリシャで, 他の力によるのではなく自らのうちに始源をもち生成変化するものの意。 ここから人為・作為から区別されたありのままのものの意にもなり, 事物に内在する固有の本性ないしは本性的な力の意ともなる。 また中世では, 被造物一般のことであり, さらに神の恩寵(オンチヨウ)に対して人間が生まれつき具有するものを指す。
※二※ (形動)
行為や態度がわざとらしくないさま。

「~な動作」「~な反応」

※三※ (副)
(1)(「に」や「と」を伴うこともある)ひとりでに。 おのずと。

「~に体が震えてくる」「世の中のことが次第に分るにつれ~と心に合点が行き/谷間の姫百合(謙澄)」「~祖母が一家の実権を握つてゐた/平凡(四迷)」

(2)万一の事態の起こるさま。 ひょっとして。

「~モ人ニ行キ逢エバ, 藁芥(ワラアクタ)ノ中ニ逃ゲ入ッテ隠ルルニモ心安イ/天草本伊曾保」

じねん(自然)
﹛派生﹜~さ(名)
~に還(カエ)れ
人間本来の自由・幸福を奪った社会という悪を脱して, 自然の無垢(ムク)な状態に還れという意味。 ルソーの根本思想を表す言葉。
~は飛躍せず
〔(ラテン) natura non facit saltum〕
自然は, 一挙にではなく, 漸次的に変化するものである。 生物学者リンネの言葉。
IV
しぜん【至善】
(1)この上ない善。 この上なく正しいさま。

「道理政治は政体中の至美~なる者なり/明六雑誌 28」

(2)〔倫〕「最高善(サイコウゼン)」に同じ。

Japanese explanatory dictionaries. 2013.

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